ムカデのおにいさんのブログ

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登山ガイド・森林インストラクターとして登山ツアーを作っていたりします。沢と山と自然観察の情報発信と記録のブログ。

右足果部腓骨・脛骨骨折 復帰までの記録 ③抜釘手術してきました

骨折から1年と1か月、とうとうプレートとボルトを抜く抜釘手術を受けてきました。

骨折の経緯は下記

アイスクライミングで右足果部 腓骨・脛骨骨折 復帰までの記録 ①受傷から手術~退院まで - ムカデのおにいさんのブログ

アイスクライミングで右足果部腓骨・脛骨骨折 復帰までの記録 ②リハビリ~登山復帰まで - ムカデのおにいさんのブログ

素晴らしい理学療法士さんに巡りあえ順調に回復し、クライミング・登山での身体能力は以前とほぼ同じ位まで戻りました。

ただ気持ち的には少し弱気になり、リード意欲が減退してました。あと物理的に岩に当たったり捻じれたりすると痛いのでクラッククライミングは全くやりませんでした。

●入院

前回の通院で担当医からプレートを抜くのか意思確認をされました。一応抜かなくても問題は無いみたいなので、しっかりと意思確認をされます。

ちなみに日本では9割位の人が抜釘手術をするのに対して欧米では医療費の問題から半分以下になるのだそうです。実際今回ケガしてみて、日本の医療制度の充実っぷりを実感しました。

そんなこんなで3月8日~11日まで入院となり、3月9日に手術が決定しました。

前回と違って完全に歩ける健康な状態なので、実際に病院について入院するのには物凄く抵抗感がありました。

●手術

手術は午前に執り行われました。足の毛をキレイに剃って、手術室までも自分の足で歩いて行きます。麻酔は前回同様腰椎麻酔。

ここまで来たらまな板の上の鯉です。プレートを入れる時のようにドリル音などは無かったので比較的リラックスしてました。

手術時間は約1時間半。またけが人に戻ってしまいました。

手術後は4時間ほどで麻酔が切れてきました。骨折したときは麻酔が切れた後は痛くてたまりませんでしたが、今回はまあちょっと痛いかなという程度。

色々とネット上で調べてみると抜釘手術の方が痛かったという記録もあったので心配してたのでよかったです。痛みよりも、尿カテーテルを入れた状態で終日ベッド上から動けない方が辛かったです。

あと前回酷かった麻酔後の頭痛は今回もありましたが、1週間ほどで収まりました。

翌日からは尿カテーテルも点滴もすべて外し、歩行の許可が出ました。痛みは勿論ありますが、骨はくっついているので全荷重OKです。

●退院

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もう一泊してやっと退院できました。外の空気がうまい。

埋め込んでいたプレートとスクリューはどうするか確認されましたが、プレートだけ記念に貰ってきました。思っていたよりも小さいですね、そのままフックつけてルアーに使えそう。家具のパーツと言われてもわからないかも。

ちなみに、医療費の明細を見たらこれだけで8万円近くします。

足はまだ腫れており、1か月位は激しい運動を控えろと指示されました。骨に空いた穴は2か月ほどで埋まってくるみたいです。

今回の手術でまた登山やクライミングはしばらく出来なくなりますが、やっと骨折の終わりが見えてきた気がします。沢シーズンまでにしっかりと歩けるようになりたいですね。

ちなみに入院費・手術費含めた費用ですが、骨折時のプレート埋め込み手術では大体21万円位、今回の抜釘手術では6万円位で済みました。病院や手術内容によって異なるかもしれませんが参考までに。

西表島のジャングル探検 ギンゴガーラ川~仲良川 沢登り【2019年10月12~13日】

ちょっと前の記録になりますが、いつもの山仲間と一緒に西表島沢登りに行ってきました。

このメンバーで西表島の沢に行くのは2回目。前回は王道ともいえるヒナイ川~浦内川。今回はちょっとマイナーなギンゴガーラ川。時間の都合上1泊2日で行けるルートで組んだ結果ここに。山から入り、浮き輪に5時間も揺られながら海に抜けるという西表島ならではの素晴らしい沢登りを楽しめました。

●メンバー:Kさん、Tちゃん、Nさん

●装備:一般遡行装備+登攀具一式+浮き輪

西表島沢登りでプロテクション類は不要です。海水でサビついて泣きを見ます

●体感沢グレード:2級 要読図・巻き力

●テン場:少な目

フリクション:ヌルヌル。フェルトがオススメ

●見所:南国特有の渓相

往路の浦内川遊覧船と復路の白浜からの定期バスのダイヤは本数が少ないので注意。タクシーは台数が少ないので要予約です。

ルート図

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浦内川遊覧船船着き場からスタート。途中までは散策路を歩き、マリュドゥの滝展望台脇からギンゴガーラ川に入る。テン場は分水嶺を超えてから適当に。

 

1日目:星砂キャンプ場…浦内川遊覧船乗り場(9:30)~軍艦岩(10:00)…マリュドゥの滝展望台(10:20)…入渓地点(10:20)…ギンゴガーラ川遡行…ギンゴガーラの滝(11:30)…分水嶺(15:40)…テン場(16:45・泊)

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 前泊は星の砂キャンプ場。テント代を1日分余分に払い、テントをデポさせてもらい山行に出ました。ちなみに西表島には南風見田キャンプ場、ミトレアキャンプ場、星の砂キャンプ場がありますが、個人的には沢などで行く分にはコンセントが使えてシャワーも入り放題、荷物も預かってくれるミトレアキャンプ場がオススメです。

浦内川遊覧船乗り場で登山届けを提出し、乗船。いつものように片道利用で往復料金2200円・・・。こればかりはしょうがない。

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軍艦岩からマリュドゥの滝展望台までは遊歩道を歩きます。

この遊歩道を奥まで歩いていくとカンピレーの滝、マヤグスクの滝、西表島縦断路につながります。

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マリュドゥの滝。

ここは15年くらい前までは滝つぼまで遊歩道が続いていたのですが、観光客が溺れる事故があったとのことで今は封鎖されています。

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マリュドゥの滝展望台の脇からギンゴガーラ川に降ります。

後ろから観光客が遊歩道と間違えてついてきてしまいました。ここは地形図を見ながら適当に。

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何事もなく出合いに。奥に見えるのがギンゴガーラ川。

思っていたよりも小さな沢だなぁといった印象。

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簡単に渡渉し、ギンゴガーラ川へ。渓相は穏やかで楽しく歩けます。

西表島を含め、八重山諸島周辺では八重山層群と呼ばれる非常に柔らかい砂岩層が見られます。実際に歩いてみると、簡単に削れてしまいます。本当に固く押し固めただけの砂って感じです。

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また、西表島の沢では岩が柔らかい事もあり甌穴(ポットホール)が発達します。

こんな感じでグネグネとうねった景観も見どころ。

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ギンゴガーラの滝。起伏の激しい西表島には観光地にはなってないけど素晴らしい大滝が沢山あります。ここは右岸巻き。

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いくつか事前に記録を見ていると、結構難儀そうだったので構えて取り掛かりましたが、弱点を突けば容易な巻きです。

西表島特有のミルフィーユのような地層により、一見登れない高さの崖に阻まれているように見えますが、少し戻ると小さな支流の滝があり、その脇のルンゼから登れます。

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滝上に出ると西表島の地形の不思議さを感じることができます。

平たくなった沢筋からは水が消え・・・

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沢の脇から水が出ています。

だったらそっちが沢だろうと思うかもしれませんが、実際に行ってみると本当に沢の脇から水が出てるんです。伏流した水流がちょっと外れたところから湧いているという感じでしょうか。

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しばらくすると水流が戻ります。

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水流により丸まった石。

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ヤエヤママルヤスデ赤と黒のカラーリングが美しい日本最大のヤスデです。

西表島では普通に見る事ができます。

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平凡な渓相が続き、直登できる小さな滝や西表島名物の濁った瀞などを越えていくと、段々と沢が細くなっていきます。

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最後の方は水流が少なくなり、ヤブとゴーロが混ざったような狭くて進みにくい渓相となります。

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分水嶺越え。

距離は短いですが、地形図に載らないスケールの地形の起伏が多く非常に読図しにくいです。GPSをチラ見しながら尾根を越えます。

ここでヌカカの大群に襲われました。私は半そでだったのであらゆるところを刺され、未だに刺された跡が消えません。こんなジャングルで半そでで遡行する私が悪いのですが、まあこれも西表島ならではの体験だということで。

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分水嶺を越えて沢筋に入ると、15mほどの滝があります。

ここは左岸の立木を使って懸垂。

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フリーで降りられる滝の所に平たいスペースがあったので、ここをテン場としました。西表島の沢全体に言えることですが、草木の生い茂るジャングルなので幕営適地は少な目です。

滝のすぐ脇なので水しぶきを浴びながらの就寝です。オオハナサキガエルがお腹の上に飛び乗ってきて起きるというレアな体験もできました。

 

2日目:テン場(7:00)…ナーラの滝(8:30)…船着き場(9:30)…白浜港(14:00)

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2日目です。天気も良くゆったりと朝食を食べスタート。

沢筋をひたすら下っていきます。

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このようなプチゴルジュも出てきます。ギンゴガーラ川よりも仲良川の方が沢としての景観の起伏があり、下りも楽しめます。

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この滝は右岸の灌木から懸垂。

小さいですが、ダイナミックな滝です。

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段々と水量が増えてきます。

仲良川本流と合流したころには、大きなポットホールや滝などが出てきます。この西表島ならではの独特な地形は見てて飽きません。

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ナーラの滝です。

ここは左岸の灌木を支点に懸垂しました。上から見ると若干ハングしているので50mロープで足りるか不安でしたが、下部のテラスに降りるのに十分足ります。

ナーラの滝まではトレッキングツアーが出ているらしく、ここから急に人の踏み跡が現れます。あとは沢沿いを適当に下ります。

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船着き場のちょっと手前です。いきなり水量が増え、沢から川といったイメージになります。ここで大休止を取り、2日目の核心である浮き輪でのプカり準備に取り掛かります。ここから白浜港まで5時間もの長い長いプカりです。

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今回私はボートタイプ、Tちゃんはマンタ、Kさんは浮き輪、Nさんはワニとそれぞれことなる浮き輪でトライしました。

ちなみに、破裂したらどうしようかなと若干不安を抱いてましたが、最悪両岸のジャングルにたどり着けば時間はかかりますが何とか歩いて帰れると思います。その場合はもう一泊増えることを覚悟してスタート。

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こんな感じでボートの私は優雅なプカりを楽しめました。ザックは長スリでボートに固定。後ろに写っているのはワニでプカるNさん。途中何回かカヤックツアーの人たちに出くわし、ワニで華麗に下るNさんは大爆笑されてました。

しかしまあこのジャングルの川は流れがほとんど無く、自分でこがないと全く進みません。

走行性能・快適さからランク付けすると
ワニ>ボート>マンタ>浮き輪

って感じです。さすがに5時間も水につかりっぱなしでかつ全く進まない浮き輪はオススメしません。Kさんも大分疲弊してました。ワニは細長いので抵抗が少なくスピードがでます!

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たまに岸で休憩をとりながら・・・。

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河口に近づくと、干潮になりやっと歩けるようになりました。

干潟にはミナミコメツキガニの大群がワラワラと歩いています。

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白浜港に到着!

なんと1日に3本しかバスが出ておらず、最終便が15:45!2時間ほど暇な時間を得られてので、荷物を乾かしたりジュースをガブ飲みしたりと時間をつぶしてバス乗車。

南国の強い日差しで荷物はバッチリ乾かして乗車することができました。

 

学生時代に西表島に魅了され通い始めて早十数年、今回も最高の沢旅を楽しむことができました。

国産トリュフことイボセイヨウショウロの発生場所と探し方について 【2019年12月9日】

今年も大学院時代の仲間たちと国産トリュフことイボセイヨウショウロを採集してきました。

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一応おさらいですが、トリュフとはセイヨウショウロ科セイヨウショウロ属に属する子嚢菌と呼ばれるキノコの一種。「世界三大珍味」として名高く、近縁種が広く分布しております。日本では20種程が分布すると言われておりますが、その分類体系はハッキリしないところみたいです。

今年はいつもの黒トリュフに類似したイボセイヨウショウロの他、別な種類のセイヨウショウロが採れました。断面は真っ白。これは国産白トリュフにあたるのか。現在知人が同定中ですが、種が解る方いらっしゃいましたら教えていただければ嬉しいです。

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さて、今回のフィールドですが、こんな感じの場所です。

ザ・照葉樹林といった植生です。シャリンバイ・アラカシ・シロダモ・クスノキタブノキ等が混在する雑木林となります。

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探し方は至って簡単です。リターをひたすらひっくり返していくだけ。最初は団粒や小石との区別がつきづらいですが、慣れるとすぐに感触で解ります。

本場のトリュフは地中に埋没しているみたいですが、イボセイヨウショウロはポッコリと顔を出しています。ブタいらず。

発生期間は割と長いみたいで、10月位からボコボコと発生しているみたいです。

この場所はイボセイヨウショウロの発生地としては大分有名になっているらしく、私たちが採集した時には至るところに採集の痕跡が残っておりました。

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ホストとなる樹種ですが、この場所に分布するイボセイヨウショウロについてはアラカシになるのではないかと勝手に推測しております。今回見つかったイボセイヨウショウロは全てアラカシを中心に同心円状に発生しておりました。

本場のトリュフに関してもブナ科に共生するようなので、同じくブナ科であるアラカシがホストとなる可能性は十分に考えられますね。

ちなみにYoutubeではミズナラ林っぽいところで採集している動画がありました。同種のイボセイヨウショウロなのかはわかりませんが。。

その他のキノコ

タヌキノチャブクロかな?

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ニガクリタケ。一年中生えてるやつ

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ツチグリ。ボフボフと茶色い胞子がでます。

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最後に白トリュフ的なやつ。

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色々見れました。

さて、採ったイボセイヨウショウロはいつものように皆で食べましたがやはりおいしいのかおいしくないのか良く判らなかったです。白トリュフの方がやや香りが強かった気もします。

本場トリュフとの香りの違いを確かめてみたいと楽天で本場トリュフを探してみましたが、お値段グラム3万位したので速攻で諦めました。

分布域は多分めっちゃ広いです。実際は見つけにくいだけで、そこらへんの公園で獲れるようなありふれたキノコなのでしょう。トリュフを自分で採ってみたい!って方は是非探してみてください。

 

 

 

鈴鹿でナメコとナラタケ狩り【2019年10月20日】

鈴鹿某所にて山岳会の仲間たちとキノコ狩りに行ってきました。今年は暑さが続き、夏のキノコがまだまだ残っておりナメコ採集にはちょっと早かったみたいです。

見られたキノコ

ナメコ・ナラタケ・マスタケ・ハナビラニカワタケ・スギヒラタケ・カノシタ・クリタケ・ベニタケ・ニガクリタケ・ハツタケ・ドクツルタケ・クサウラベニタケ・他よくわからん奴ら

 

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狙いはナメコとナラタケ。私はキノコに関しては素人なので、詳しいHさんに連れて行ってもらいました。

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スタート地点の林道脇から谷沿いに降りていきます。不法投棄のゴミだらけ。

 

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早速ナメコを発見。ナメコは木材腐朽菌の仲間になるので木に子実体を発生させます。まだ樹皮の残る湿った朽木が良いらしい。樹種はブナ科。よく見るとミズナラの朽木にばかり発生していました。

高いところにも発生するので、同行したHさんとGさんは高枝切りのノコギリで切りとってビニール傘で受け止めていました。なるほどー参考になる。

 

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別な場所では倒木に沢山発生しておりました。これは物凄く良い状態とのこと。確かに売っているナメコを大きくしたようでツヤとナメコ独特のヌルヌルが凄い。軍手でツマムとローションのようなヌルヌルでベチョベチョになるので素手で採集するのが良いです。皆でどっさい採集しました。

 

f:id:sawakaido:20191031215154j:plain大きくなるとこんな感じ。ここまで成長すると炒め物や素焼きで食べるのが良いらしい。ちなみにここまで汚すと後で掃除するのが大変です。

 

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続いてナラタケ。これは柄の部分が固めなので根元よりちょっと上から採集するのが良いらしい。全国に分布しており、いくつかの種類に分かれるらしい。

 

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マスタケ。ちょっと見た目がグロいけど食べられるらしい。図鑑には柑橘系の香りとあったが、全然柑橘系の香りはしなかった。キノコの香り。これはちょっと食べる気がしなかったので採集はしませんでした。

 

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カノシタ。ヒダが鹿の舌のようになっているためカノシタ。これも食用になるけど毒が含まれているため過食はよくないらしい。

 

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ハナビラニカワタケ。見た目の通り、キクラゲの仲間。キクラゲをちょっと薄くしたようなビニールを丸めたようなキノコ。食用。

 

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ドクツルタケ。これは私でもわかります。非常に毒が強い事で有名なキノコです。

 

 

f:id:sawakaido:20191031221105j:plainお昼は採ったナメコを使ってランチタイム。

 

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味付けして少しの水で加熱したナメコ。これだけでも旨かったです。

 

他様々なキノコを見る事ができました。採集したキノコはナメコとナラタケのみ。

ナラタケは食べたことがなかったので、軽く炒めて食べてみましたが旨味が強く絶品でした。沢山採ったので、ナメコは軽く水で洗ってそのまま冷凍保存。ナラタケは一度塩水に浸して虫抜きという工程を経てから冷凍保存しました。

 

いやーまた新たな山の楽しみを得る事ができた。

庄内川から東谷山 愛知県の地質・岩石観察 【2019年9月21日】

いつもお世話になっている地学の先生と庄内川・東谷山に地質・岩石観察に行ってきました。

目的は私が造成している地学ツアーの下見ということで、東谷山とその北部を流れる庄内川河床の石ころについての観察です。

前々から気になっていた東谷山とその周辺を学ぶ事ができ非常に楽しかったです。名古屋市最高峰として親しまれている東谷山周辺は歴史資産・動植物の豊富さ・地学的観点からも見所満載のスポットでした。

下記それぞれの概要です。

東谷山

東谷山は、愛知県守山区瀬戸市にまたがる名古屋市最高峰の山です。といっても標高198m程で、30分もあれば山頂に到達できるお手軽な低山です。

周辺は愛知県自然環境保全地域に指定されていてシデコブシシラタマホシクサなどの東海ならではの植物が多く残っております。

また、歴史資産も周辺に数多く存在しており、一帯に展開する志段味古墳群の存在が有名です。今年度から『しだみ古墳ミュージアム』が開館し、古墳についての展示や体験プログラムなどが行われております。

庄内川

庄内川岐阜県から愛知県北西部を流れて伊勢湾に注ぐ河川です。

高蔵寺あたりでは中流域となり、石ころ観察に適当な大きさの岩石がゴロゴロと転がっております。色とりどりのチャートや頁岩、ホルンフェルスなどが転がっており、たまに珪化木やメノウなどが観察できるらしいです。

さて、今回は高蔵寺駅からフルーツパークを通過し、東谷山を登って庄内川の石ころを見るといった流れで観察してきました。

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庄内川を過ぎて少し登ると白鳥塚古墳があります。しだミューを含めて結構力を入れているらしく、綺麗に復元されており上まで遊歩道がついています。

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説明書きです。

地学の先生から伺ったのですが志段味古墳群も含めて、この周辺の古墳は基本的には河岸段丘上を少し登ったところに建造されているらしいです。理由としては河岸段丘上の平坦な土地が建造に適しており、また権力者の墓なので少し見上げた位置に建てる必要があったからとのことです。

確かに改めて振り返ってみると少し坂を登ったところに古墳があり、地形図にも川沿いに古墳が存在する事が見て取れます。自然構造物と文化の関わりを実際に目で見るのは面白いものですね。

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東谷山フルーツパークに入る手前の道路沿いに見える露頭です。

流水の影響を受けた岩石や堆積物が見られることから庄内川河岸段丘であることが読み取れます。こういった露頭はどこにでもありそうですが、道路沿いは法面工事がされていることが多くみられる所は少なくなっているそうです。

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フルーツパークから東谷山に入ります。整備されたハイキングルートを登ると早速古墳が。といってもパッと見元からあった岩と区別がつきませんよね。

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立派な説明書きがあります。

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岩質は『ホルンフェルス』です。ホルンフェルスとは、砂岩や泥岩などの低温条件でできた堆積岩等がマグマ貫入による熱影響を受けて鉱物組成が変化した接触変性岩です。非常に硬く、花崗岩と共に東谷山を形成している主要な岩石です。見分け方としては、熱影響を受けているため表面の質感や割れの形状が元の堆積岩とは異なってくるらしいです。

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風化により真砂(マサ)化した花崗岩です。燕岳や御在所岳の様に、地面には白っぽい砂が堆積しています。

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これは風化により花崗岩の芯が残った文字通り『コアストーン』と呼ばれるものらしいです。

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南社古墳。埴輪はもちろん複製品です。

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綺麗な看板

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社の土台にマダラマルハヒロズコガの幼虫が落ちてました。初見なので嬉しかったです。

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麓にはシラタマホシクサの群落もあります。

蚊に刺されつつ色々と楽しんだあとはフルーツパークで昼食を取り、庄内川へ。

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庄内川河川敷です。ご覧の通り普通の川岸です。ここに落ちている岩石を観察しました。

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チャート。色々な色がありますが、全部チャートらしいです。熱変性により様々な色のものが見られるとのこと。こう並べてみると本当に綺麗です。

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ホルンフェルス(左)とその元になった頁岩(右)です。こう並べてみるとホルンフェルス化した方はボコボコとした感じで質感が全く違うのが解ります。

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濃飛流紋岩です。ぱっと見礫岩に見えますが、溶結凝灰岩の一種です。名前も流紋岩という名前がついて紛らわしい石ですね。

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色によっては花崗岩(左デカい石)と私には似たように見える物もありますが、プロからすると全然違うみたいですね。

まだまだ色々な石があるみたいですが、今回はこんなところで帰路につきました。

岩石は成分等で本当に色々な顔を見せ、奥が深く難しいです。ただ、少しでも理解すると街中をあるいていても新たな発見を楽しむことができます。沢山観察して理解を深めていければと思います。

岩倉川支流 樽ヶ沢~岩倉川本流下降 沢登り【2019年9月22日】

3連休は天気予報が悪く沢の予定をキャンセルして引き籠る準備をしていたのですが、思ったよりも悪くなさそう&たまたまS夫妻が法事で岐阜に来ていたので急遽沢に行くことに。南木曽 岩倉川支流の樽ヶ沢を遡行し、岩倉川本流を下降してきました。

全体的に迫力ある滝が多く、またその殆どを快適に登る事ができて簡単ながらも非常に楽しい沢でした。

●メンバー:私、S夫妻 

●装備:一般遡行装備+登攀具一式

●体感沢グレード:2級 滝登り系 高巻も踏み跡明瞭で快適

フリクション:普通。日当たりよく滑る箇所あり。ラバーでもフェルトでもOK

●見所:見応えある滝 滝登り

●コースタイム:林道ゲート(8:30)…樽ヶ沢出合(8:40入渓)…伐採地(11:00)…作業道(11:30)…岩倉川出合(12:40)…林道ゲート(14:30)

ルート図

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●アプローチ~樽ヶ沢

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林道ゲート前のスペースに4台分程のスペースがあります。駐車して準備をして出発。

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林道ゲートから10分弱で樽ヶ沢出合に到着です。アプローチ最高!

出合いから豪快で明るい渓相が見てとれ、面白い沢の雰囲気満載です。

岩質は花崗岩~変成岩がメイン。

基本的にはフリクションは良好ですが、日当たりがよいためかヌメり苔のあるところもしばしば見受けられます。

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最初の滝。階段状でどこからでも快適に登れます。

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6m滝。ここは直登もOKですが、しょっぱなから激シャワーは勘弁だったので左岸から巻きました。灌木豊富で特に危険なところはありません。

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S夫は早速ずぶ濡れになりながら直登。気合い入ってますね。

ちなみに今回の沢は全体的に魚影が濃かったですが、樽ヶ沢と岩倉川本流で棲み分けが起こっていたのが面白かったです。樽ヶ沢ではアマゴのみ、帰りの岩倉川ではイワナしか見られませんでした。

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登った先の30m滝は左側から直登。

階段状になっておりホールドも豊富なため容易に直登できますが、高さがあるので不安な場合はロープを出してあげた方が良いかもしれません。上部に残置ハーケンあり。

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滝を登るS夫

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そこからいくつかの容易な滝を登ると、チョックストーン滝10m。

ここは両側が磨かれたスラブで切り立っているので登れません。左岸から明瞭な踏み跡とピンクテープを目印に高巻。

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35m大滝。この沢は本当に見応えのある滝ばかりで飽きさせません。

ここは流芯右側より直登。少しヌメりがあるのと高さがあるのでロープを出しました。クラック豊富でカムがよく効きます。途中のバンドに支点構築し突破。

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上からの眺め

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このCS滝3mはCSの隙間から快適に登ります

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倒木のかかる8m滝。落ち口までは階段状ですが、乗越がヌメって悪い。横に走ったクラックにアブミセットして頑張れば登れそうですが、素直に巻きました。

左岸から快適に巻けます。

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枝沢との出合にかかる3m滝。

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ここも快適に登れます。ここを過ぎると沢幅が小さくなり、渓相が穏やかになります。

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熊の足跡を見つけました。鋭い爪までクッキリとプリントされていることから恐らく夜から朝にかけての足跡でしょう。

●伐採地~岩倉川~林道ゲート

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伐採地出合いです。上部の作業道から枝沢沿いに伐採作業用のワイヤーが張ってあります。また砂防堰建設作業中らしく、作業道具が散乱しています。これ以上登っても特に見所は無さそうなので沢沿いに作業道に出ました。

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伐採&建設作業により土壌がまだ安定していないガラガラの枝沢を登ります。

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作業道と伐採した材木などを運搬するワイヤー。このワイヤーって沢に行くと結構高い頻度で放棄されていますよね。

ここで昼休憩を取って下山ルートをどうしようか話し合い。選択肢としては長い作業道を下り降りるルートと沢筋または尾根を下りショートカットして岩倉川に降りるルートが取れます。

今回は沢筋を下るルートを選択しました。

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作業道から檜林~ササ藪~枝沢となり岩倉川本流に到達できました。ササ藪は濃くはないので、割と快適に下る事ができますが、枝沢は結構ヌメるので注意。40分程で岩倉川本流に合流。

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本流はゴルジュや釜があり非常に綺麗です。当初林道まで上がる予定でしたが、下りも面白そうだったためそのまま沢沿いに下降しました。全てフリーで下る事ができ、懸垂下降などはしませんでした。

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林道合流し下山。

急遽行くことになっていた沢でしたが、思いがけず非常に楽しい沢を楽しむことができました。良い沢だった

湯檜曽川本谷 沢登り【2019年8月17~18日】

【2019年8月17~18日】たまには上越方面の沢に行きたいと思い、お盆休みの後半は湯檜曽川本谷を遡行してきました。日本海側の豪雪地帯に含まれる地域の沢はササ尾根やアバランチシュートなどが見所の一つです。天気も良く気持ちの良い遡行を楽しむことができました。

●メンバー:Tさん S夫妻 

●装備:一般遡行装備+登攀具一式

●体感沢グレード:2級上 滝登り・歩き系

●テン場:少ない。二股に2~3張程度で薪少な目。早めの出発を

フリクション:普通。たまにヌメるがラバーでもフェルトでもOK

●見所:ササ尾根歩き 快適な滝登り

●コースタイム:

1日目:駐車場(5:40)…武能沢出合(7:30/入渓)…大倉沢出合…二股(12:30/泊)

2日目:テン場(6:10)…左股遡行…尾根詰め上げ(7:50)…下山…駐車場(14:00)

ルート図

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1日目:土合⇒二股テン場へ 2日目:テン場⇒左股経由で下山

1日目:駐車場(5:40)…武能沢出合(7:30/入渓)…大倉沢出合…二股(12:30/泊)

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名古屋から前夜発してS夫妻と合流して土合駅前駐車場にて仮眠。朝石川県からはるばるとやってきたTさんと合流。土合駅からちょっと上がったところにある駐車場に車を停めおき、準備をしてスタート。アプローチは林道・登山道歩きとなります。

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2時間程で武能沢出合いに到着。沢を下って湯檜曽川本谷へ降ります。先行パーティーは時間短縮のためか更に先へ。個人的には快適で楽しいゴルジュを飛ばしてしまうのはもったいないので武能沢からスタートするのがオススメです。

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魚止めの滝です。いくつか滝がありますが、どれも快適に登ることができます。ロープは出さなかったです。それにしても水温がやたら高くプールにいるような気分になりました。

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上越方面の沢らしく終始明るい沢で気分よく遡行できます。

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有名な『ウナギの寝床』です。泳ぎがいのある廊下をイメージしていたのですが、思っていたよりも小規模で危うく見過ごしてしまうところ。

TさんとS夫はわざわざ泳ぐために戻って飛び込み。S夫妻は直前に川浦渓谷を遡行していたのでちょっと物足りなさそうでした。

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続いて十字峡。大倉沢と抱返沢の大滝が出合い、文字通り十字に沢が交差しています。非常に見応えのある光景です。

ちなみに大倉沢は画像右側に流れ込んでいますが写っておりません・・。

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続いて『アナゴの寝床』を超えます。

銘渓62選には手こずるとあったものの、釜が続くだけで特に苦労するところは無かったです。水量によるのかも。

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抱返り滝です。2段の滝となり右岸からフリーで登りましたが、メンバーによってはロープを出してあげた方が良いかもしれません。残置ハーケンあり。

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ナメが続きます。本当に明るくて良い沢だ。

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ここは右岸から巻きます。

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分岐は右股へ。名物?のツチノコポットホールを発見しました。

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ここは水流をトラバースしてからシャワーで登る記録が多いですが、左岸のルンゼから巻きました。しかし滝上の草付きトラバースがちょっと悪めなので念のためフローティングロープで後続を確保。

高気温なので折角だからシャワークライミングすればよかったなあ。

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続いて2段滝です。1段目は右岸から。2段目は左岸から直登しました。見た目よりもホールドが豊富で快適に登れます。Tさんがフリーで先行して念のため後続にはフローティングロープを出しました。

高巻はちょっと面倒くさそうな感じなので素直に直登して越えるのがオススメです。

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滝上からの眺め。

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続いて40m大滝。1日目のハイライトです。途中のテラスから念のためロープを出して登攀しましたが、ホールド豊富で難しい所も無いので水量・パーティー力量によってはとっととフリーで越えて行った方が良いかも(フリー推奨するわけではないです)。

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大滝を越える頃には大分川幅も狭くなってきて、12時過ぎには幕営地となる二股へ到着。右岸に良い感じのスペースがあるのでタープを張って薪集め。

薪の有無が不安要素だったので、今回は大滝を越えたあたりから良い感じの薪を回収しながら登りました。重かった。

実際テン場の上がすぐササ尾根になることと、8月後半に差し掛かり大分薪自体が消費されていることもあり使える薪は少なかったです。入渓者も多い沢ですので早出してとっとと幕営することをオススメします。

夜までは大分時間がありました。酒を飲んだり予備食を食べたりと普段の喧騒を忘れた優雅な時間を楽しむことができました。

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テン場前の沢にはハコネサンショウウオの幼生が沢山いました。日が暮れて来ると岩の隙間から多くの個体が顔を出します。

2日目:テン場(6:10)…左股遡行…尾根詰め上げ(7:50)…下山…駐車場(14:00)

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さて、2日目ですが名古屋まで帰る事を考えて左股から北側の尾根に突き上げることにしました。皆朝日岳のピークハントにはあまり興味を示さなかった様子。二股からは川幅は一気に細くなりますが、チョコチョコと3~5m位の滝があり地味に厄介です。

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こはちょっと悪め。先行して後続を確保して突破しましたが、S嫁がセミになって大騒ぎ。『もう無理ー落ちるー!!』の叫びがこだましました。

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沢も細くなってきて、良い感じの所で詰め上げる事に。途中から濃い笹薮を藪漕ぎです。

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30分程で尾根まで詰め、登山道に合流します。ここで沢装備を解除して下山。

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避難小屋です。1日目は大分時間に余裕があるので、足並みそろったパーティーならばここまで足を進めても良いかもしれません。ただし水場はありません。

下山は旧県道297号沿いに歩き、大体4時間ほどかかりました。

一応地形図上は県道ルートで記載されておりますが、ほぼ完全に消失しており実際はただの登山道です。旧県道というこで所々車が通れる位の人工的に削られたルートが見えることは見えるのですが、そのド真ん中にダケカンバの巨木が生えていたり・・。

こんなところ車が通れるのかよと疑問に思ったので、下山後一体いつ廃道になったのか調べてみたところ、20世紀末にはもう廃道状態で元々は馬車が通る道だったとのこと。

この清水峠の廃道は廃道マニアの間では有名なルートみたいですね。

100年以上たてばそりゃダケカンバも巨木になりますよね、というかそんなルートを何でわざわざ県道マークで記載するのか・・・。Wikipedia等にも載っているので興味ある方は調べてみてください。

話は逸れましたが、下山後入浴し無事解散しました。上信越の沢の楽しみが凝縮された初級者にもオススメできる銘渓でした。