ムカデのおにいさんのブログ

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登山ガイド・森林インストラクターとして登山ツアーを作っていたりします。沢と山と自然観察の情報発信と記録のブログ。

【2024年9月21日】南紀 ほしやたわの滝(ほしやわたの滝)登攀 (沢登り)

 

3連休は前職の後輩とともに伊藤新道の予定でしたが、秋雨前線の停滞により中止。ところが天気予報はコロコロ変わり、1日目、3日目は天気が良さそう。Kさんの都合が合い、念願のほしやたわの滝(ほしやわたの滝)に行ってきました。

滝の名前は「ほしやたわの滝」が正式名称とのことですが、「ほしやわたの滝」と言い間違えて呼ばれることが多いようです。それにしても、「ほしやたわ」という意味はどういう意味なんでしょうか。

装備・アクセス情報

●メンバー:私、Kさん

●装備:一般遡行装備+登攀具 プロテクションはカム、ボールナッツを使用。

ボールナッツがバチ効きのリスが多く大活躍。ハーケンは1枚も打たなかったです。2、3p目はそれぞれ#3番を使うと良い箇所があります。終了点中間支点ともに残地は無かったです。

●体感沢グレード:大滝登攀のため無し

体感ピッチグレード

1p目:Ⅳ+ ガバ多めだけどヌメる
2p目:V ルンゼ状を登るのが悪い 
3p目:Ⅴ- 最初の2歩だけ細かいがあとはドガ

フリクション:ヌメる箇所多いが、乾いているところは良好。

靴は最初の1,2p目はラバーの沢靴のみで登攀しました。3p目は細かそうだったのでクライミングシューズを履きました。2pは乾いておりクライミングシューズか沢靴かで難易度が大分変わると思うので、心配だったらクライミングシューズの持参をオススメします。濡れている場所はヌメるのでブラシを持っていきましょう。

●下山難易度:容易

灌木により懸垂下降後、往路下山。

●遡行図:なし

●コースタイム:略 休憩含めて行動時間4時間位。

●アクセス:Googleマップで下記の位置へ

https://maps.app.goo.gl/Zy2yN2BW3oB2zkeu8

ルート検索すると北側の県道780号を通るルートを指示されますが、峠越えで大変でした。南側の国道168号からアクセスしましょう。国道から林道に入ると未舗装路が出てきますので、車高低い車は要注意。駐車スペースはヘアピンカーブの入渓地点すぐ手前に広場があります。

●ルート図

遡行

入渓~ほしやたわの滝

ヘアピンカーブの位置に階段が設置されており、そのまま歩道になっています。恐らく引水パイプの管理道だと思いますが、そのまま滝への分岐まで続いています。5分ほど歩くと滝への分岐出合いです。

分岐を進むと柱状節理の破片が堆積しており、しばらくするとほしやたわの滝が見えてきます。滝まで徒歩15分程度。メチャクチャ好アクセスです。滝自体は高低差50mくらい。9月下旬に差し掛かっていますが、まだまだ気温が高く汗が吹き出します。

ほしやたわの滝クライミング

登攀ルート

ちょっと休んで登攀準備。前回の楊梅の滝では私が先行だったので、今回はKさんに先行してもらいました。1,3pをKさん、2pを私がリードしました。

1p目

Kさんリード。左岸右岸どちらからでも登れるみたいですが、左岸からテラスをトラバースして右岸に上がっていくライン取りで、終了点は右岸テラスにとりました。

ヌメりが強いのと朝イチのリードなので慎重に。ヌメりますがガバが多いのでフォローは快適です。リスやクラックも丁度良くあるのでカムとボールナッツのみで問題なくプロテクションが取れます。

体感グレードはヌメりも考慮してⅣ+位でしょうか。

 

2p目

私がリード。柱状節理の凹角から灌木帯まで登ります。終了点は上部の灌木で取りました。乾いているのでフリクションは良かったですが、最初の凹角が思ったよりも悪く、時間をかけてしまいました。

他の記録を見ていると様々なムーブで登られているようですが、私は草付側のフットホールドから左壁にステミング気味に体を上げて、右向きのガバとカチを取り、右足のフットホールドに立ちこんで上がりました。

左壁のクラックにはキャメロット#3がバチ効きです。

個人的にはこの滝の核心部は2p目だと思います。ステミングからの立ちこみが気持ち悪いです。またフットホールドもスローパ―気味で、やわらかい沢靴だとすっぽ抜けそう怖いです。ここからクライミングシューズを履いても良いかもしれません。

とは言え、結局のところ沢靴で落ちずに登れる程度なので体感グレードはV位でしょうか。

3p目

Kさんリード。灌木からバンドをトラバースし、流真左側から登ります。終了点は滝上の灌木に。

遠めに見るとメチャクチャホールド細かく、とても登れるようには見えません。事前情報が無ければ灌木沿いに上がってしまいそうです。念のため二人ともここでクライミングシューズに履き替えました。

実際登ってみると、細かいのは最初の二歩だけで、落ち口まで硬いフレーク状のドガバが続き、プロテクションもいい感じに取れます。ヌメりもそんなにないです。最初にルート引いた人はすごい。

高度感があって最高のピッチです。この滝を登るときは3p目をリードし、2p目は誰かになすりつけるのがベストでしょう。

体感グレードはV-位です。

バンド上から見下ろすとこんな感じです。

 

滝上にはさらに8m滝が続き、それを越えるとナメ床になります。少し進んで往路下山。懸垂下降2ピッチで降りましたが、50m繋いだら1ピッチで降りられるみたいです。

急遽の大滝登攀でしたが、とても満足度の高いクライミングでした。オススメ!